【熱海市】マンション外壁・屋根のドローン赤外線点検 事例
静岡県熱海市の海沿いに建つ分譲マンション(9階建/築16年)にて、潮風環境で進む外壁タイルの浮き・金物腐食・屋上防水の劣化を 可視+赤外線で短時間診断しました。国土交通省・所轄警察署の許可取得のうえ、強風リスクと歩行者動線に配慮した飛行計画で実施。
- 所在地:熱海市海沿い(海塩粒子の影響・傾斜地)
- 建物:RC造+タイル貼り(約6,500㎡)
- 目的:大規模修繕前の劣化把握・修繕範囲と優先順位の根拠化
- 条件:外気温 18–22℃/微風〜やや風(2–4m/s)/晴れ

海塩付着や強風で点検が難しい高所も、足場不要で安全・短時間に確認。錆汁やクラックの有無を上空から把握。
- 足場不要で省コスト・短時間の点検
- クラック・欠け・浮き疑いを位置付きで記録
- 強風リスク時の保留判断・代替日程で安全最優先

タイル浮き・含水・防水劣化などの“見えない劣化”を温度差で可視化し、海沿い特有の腐食影響も考慮して評価。
- 異常温度域(黄〜赤)を抽出、再現性を確認
- 可視画像と同一位置で突き合わせ、誤認を低減
- 立面図に位置マーキングして工事計画に直結
課題(Before)
- 海塩粒子の付着により、金物・アンカーの腐食やタイル浮き進行の懸念。
- 屋上防水の経年劣化に伴う雨水浸入リスク。
- 強風や傾斜地のため、仮設足場の安全性・コストが課題。
対応(Action)
- 国交省・所轄警察署の許可取得後に飛行。近隣掲示と時間帯配慮で安心を確保。
- 可視+赤外線を同一軌道で撮影し、温度差マップを作成。
- 異常箇所を立面図へプロットして修繕候補を整理。
主要検出ポイント(抜粋)
位置 | 疑い | 温度差ΔT | 所見 |
---|---|---|---|
海側 南面 6–8F バルコニー下 | タイル浮き | +2.3℃ | 日射後の残熱差が顕著、アンカー近傍の浮き疑い |
西面 3–4F 笠木・取合い | 含水(雨水浸入) | +1.6℃ | 連続する低温域。散水試験の優先候補 |
屋上 ドレン周り | 防水層劣化 | +1.9℃ | 水たまり痕と一致。ピンホール点検を推奨 |
結果(After)
- 修繕対象を面で特定でき、足場・補修の範囲を最適化(見積ベースで最大約35–40%のコスト抑制)。
- 点検時間は半日未満。居住者・観光客動線への影響を極小化。
- レポート(PDF)をそのまま理事会説明資料として活用。
※ 本ページの赤外線所見は代表例です。最終判断は現地条件・散水試験・コア抜き等の確認に基づきます。
ご注意:本ページの内容はサンプル事例です。画像の一部はイメージを含みます。
実際の点検方法・所要時間・費用・検出結果は建物条件により異なります。